石巻あゆみ野駅前にあるあゆみ野クリニックでは漢方内科・高齢者医療・心療内科・一般内科診療を行っております。*現在訪問診療の新規受付はしておりません。
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投稿日時:2025/01/06
酒飲み、たばこのみが「酒を控えている、たばこを控えている」というのは殆ど嘘です。それは、アルコール性肝障害でありながら酒を止める気なんかさらさらない私が言うのだから間違いありません。
しかし、その人が「控えている」と嘘をつく内なら、その人が本当に酒やたばこを止めれば治療対象になります。止めればですが。
しかし酒飲み、煙草飲みが「最近は本当に飲めなくなった、吸えなくなった。飲もうとしても飲めない、吸おうとすると息が苦しくなる」と言うときは、その人はもうアルコール性肝硬変末期か、煙草による慢性閉塞性肺疾患(COPD)末期なので、治療法はありません。
「あなたが選択した人生ですよね」。
それだけです。
私は内科医ですが、肝硬変になって死んでも酒を飲むと決めています。そういう人生を選択したのです。既に私の肝機能はかなり悪いのですが、今のところ慢性肝炎の範囲であって肝硬変の所見はありません。しかしあと5年もすれば肝硬変になるでしょう。
それで?
私は内科医としてそうなるという事、そうなることがどういうことかという事を完全に知った上で「酒を飲む」という人生を選択したのですから、誰からもとやかく言われる必要はありません。
肝硬変は最後には肝がんになるか、食道静脈瘤が破裂して死にます。私は「それでよい」と決めたのです。別にその時命を救って貰おうなどとは、つゆほども思っていません。一方そうならないように酒を止めるつもりも、毛頭御座いません。
人生は長生きするためにあるのではないのです。酒を止めて生きる人生など、私はまっぴら御免被ります。しかしその代わり、私は肝がんになったって食道静脈瘤が破裂したって、一切治療は受けないと決めています。
自分の選択には責任が伴うのです。
いや俺は酒を飲んできて肝硬変になって食道静脈瘤破裂したから緊急内視鏡してくれとか、俺は煙草を止めないでCOPDになって息が苦しいからHOT(在宅酸素療法)を保険で受けたいとか、そこから肺がんが出来たから手術してくれとか。
馬鹿言ってんじゃねーよ、です。HOTって、実は保険医療でも1ヶ月の医療費が3万円以上します。しかしHOTを導入するような人は大抵後期高齢者だから自己負担1割です。つまり3千数百円しか本人は負担しません。だから平然と彼らはHOTを利用します。しかし残りの3万円以上は、我々が保険料として出してるんです。ふざけた話です。
そりゃあんたがそれを選択したんだろ、選択の結果がどうなるか、あんた説明されてただろ。その通りになったんだ。あんたにつける薬はないよ。
そういうことです。