真壁病院の診療姿勢を問う

2024/02/28

2024年2月27日夕方4時過ぎに当院あゆみ野クリニック発熱外来に患者が受診した。検査をして新型コロナと判明した。その患者は非常な高齢で、宮城県東松島市にある真壁病院に掛かりつけの患者だった。家族が言うには、先に真壁病院に熱があるから受診したいと伝えたところ、「発熱患者の対応は午前中だけだ」と言われ、診察してもらえなかったという。それで家族が困り果て、当院の発熱外来を初診したのだ。


発熱外来でコロナと診断したが、真壁病院からの処方をお薬手帳で見ると、内臓疾患に対する薬が複数出ており、そのような疾患を有していて、かつ非常な高齢という条件も加味すれば、その人は今のコロナであっても重症化リスクが極めて高い患者さんだと判断した。そこで真壁病院に電話し、応対した事務の者に「こう言う人が来て、コロナと診断したがそちらで掛かりつけのようだから、そちらで一旦対応されてはどうか」と伝えた。すると事務の人間が、「残り番の医師がいるので相談したいから、紹介状(診療情報提供書)をfaxしてくれ」というのでそうした。するとややあって先方から電話があり、残り番医師に相談したがコロナ病床が満床だから受けられない」という。私は「いやしかしこの人はそちらの掛かりつけなんだし、これまでの診療情報もそちらにあるのだから、まずはそちらが受けて、救急搬送するなら貴院からなさったらどうですか」と言ったがその事務の人間は「ともかく受けられないという事だから」の一点張りだった。


そもそも残り番の医師がいたということは、それは真壁病院の常勤医である。常勤医が残り番として院内にいながら私という医師に対して事務員に対応させること自体、おかしいし失礼だ。失礼はさておき、その患者の処方から推測するにその人はコロナ重症化リスクが非常に高いのは一見して明らかなのだから、掛かりつけ病院である真壁病院が対応し、真壁病院が有している診療情報と共に高次病院に搬送するならそうすべきであった。なぜ常勤医師がいたのにその様な対応を完全拒否したのか。

たまたまその時院内にいたのがどこかから来たアルバイトの当直医だというならまだ諦めも付くが、常勤医が残り番としているのにそういう無責任極まりない対応をした。これほど掛かりつけ患者に無責任な対応をする病院を、私は未だかつて見聞したことがない。仕方なく私が石巻日赤と交渉し、救急車を呼び、自ら同乗して搬送した。
真壁病院の一連の対応は、何から何まで無責任の一言に尽きる。医療機関としてあり得ないほどの無責任さである。よってここに彼我双方の名を挙げ、公然と告発する。

石巻市
あゆみ野クリニック
院長 岩﨑鋼


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